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魔法少年☆ゴー(2)

少し前に書いた、魔法少年☆ゴー覚醒ssの続きです。

今回で終わるはずでしたが、書いているうちに長くなってきてしまったので(汗)
とりあえずキリの良いところで切って載せることにしました。懲りずにまだ続きますよー。

最近ssを読む機会が増えたので、色々な書き手さんに影響されています。文体とか。
えーと、シリアスじゃなくて、割とコメディタッチになりました。

それでも興味のある方は▼からどうぞ!
ちなみに読んだ後の苦情は受け付けません^^^^

★★



早く!
早く助けに行くんだ!

何度もそう思いながら、青髪の少年は古びた城内を疾風のごとく駆けて行く。

 
「ははっ…身体が軽いぜ…!」
 青髪の少年は興奮気味に言った。
「あたりまえだろー!オレの風はそこら辺のヤワな風とは違うからな!ゴー!」
 青髪の少年の左肩にしがみついている小さな人形のような少年が自慢げに言った。
「え、風?」ゴーと呼ばれた青髪の少年は聞き返す。
「オレの属性は風!で、オレの力で変身したお前も、風を操ることができる!
 だから風のように走ることも出来るんだぜ!」
「なるほどな!…だけどさマグナム…」と急に声のトーンを下げるゴー。
「?」マグナムと呼ばれた小さな少年は、急に態度が変わった主に対してきょとんとする。
 そんなマグナムに対して、ゴーはこう続けた。

「衣装はもう少しどうにかならなかったのか…?」

「はぁ?」
 
 ゴーの衣装は、中学生としてはやや恥ずかしい
 セーラー服(水兵のほうですよ)をベースにしたもの。
 青いラインの入った紺色の、セーラー特有の大きな襟に、青いネクタイ。
 半袖から伸びた腕には袖口の広い、同じく紺色のアームウォーマー(やや邪魔くさい)。
 下は膝上まで丈のある紺色の半ズボン。ベルトやらチェーンが色々と付いている。
 その半ズボンから伸びた足には、裾が広がった紺色のレッグウォーマー(これも邪魔くs)。
 そして白いハーフブーツ。
 ちなみ頭には白いヘッドフォン。
 変身前は黒かったが、今は白く、耳あての真ん中には黄色の星模様が出ている。
 そして耳あてから耳あてまで橋渡ししたような形のゴーグル。
 ゴーグルにはレッツの居場所と、そこまでの距離や時間などが写し出されている。
 ちょっとしたスパイ映画に出てきそうなやつだった。

「このゴーグルとかヘッドフォンは良いんだけどさー…
 衣装がイケてねーっつうか…」
「文句はオレらを作った博士に言えよ」
「はかせぇ~?」
「衣装も設定も全部、博士が考えたんだよ」
「…レッツのも?」
「?ああ」
「…あれはGJだったんだけどなぁ…」ぼそっと独り言のように呟く。
「え?」
「いや、何でもない」
 

(レッツ聞いたら怒るだろうなぁ…)
 ゴーとマグナムから少し遅れて付いてきている、
マグナムと同じ人形サイズの少年(推定)はゴーの発言を聞き逃さなかった。
 そして浅い溜め息を一つついた後、二人に向かって叫んだ。
「もー、二人とも呑気に話してる場合じゃないよ!もうすぐでレッツの所に着くよ!」
「ソニック」マグナムは後ろを振り向いて、声の主をそう呼んだ。
 思い出したかのようにゴーグルの表示を見たゴーは、「あ、ほんとだ」なんて呑気に言う。
「どっかのヘッポコ主のせいで、作戦を考える時間がなくなっちまったぜ」
「なぁにぃ~」
「こら!そこケンカしないの!」ソニックがぴしゃり言うと、二人は大人しく「はい」と返事した。
 


 その頃レッツは…

 ピンチを迎えていた。
 
 敵の攻撃を何度も受けて身体は傷だらけになり、
鮮やかだった衣装も今はぼろ切れのようだった。
 魔力も体力も限界で、浅く早い呼吸を繰り返すだけだった。
 
「…レッツ、いい加減に諦めたらどうですか?」
 黒い衣装に身を包んだ仮面の男は、座り込んだレッツを見下ろしながら言う。
「こ…断るっ…」
 
 こんな状況になっても降参しないレッツを見て、仮面の男はやれやれと溜め息をつく。
 
「これ以上、私にあなたを傷つけさせないで下さい」
「何をいまさら…」
「ただゴー・セイバを引き渡して下さるだけで良いのです」
「だから、豪は渡さないって言ってるじゃない…!」
「やはりダメですか…」仮面の男は目を閉じて、再び溜め息をついた。
 そしてゆっくりと目を開けこう言った。
「仕方ありませんね。ではあなたにはここで消えていただきましょう。
 これ以上あなたを傷つけたくはありませんから」
「!」

 口調はとても穏やかだったが、仮面から覗く灰色の瞳は冷たく殺気に満ちていた。
 

(これはひょっとして…ヤバイかも?)最悪の結末がレッツの頭をよぎった。
 
 
「あなたを失うのはとても残念ですが…」そう話しながら、ゆっくりとレッツへと近付く。
 そしてレッツのすぐ側に来て、持っていた細長い剣をレッツの首筋にそっと添えると、
 祈るように呟いた。

「Auf Wiedersehen, Restu Seiba」

「えっ…」


『マグナム…!』

 急に天井のほうから声が聞こえ、仮面の男とレッツが天井を見上げると、
そこには右手に力を込めながら突っ込んでくる青髪の少年が見えた。
 
「「なっ…」」思わず仮面の男とレッツの声が重なる。
 
 そして少年は「…トルネード!!」と叫びながら一気に右手を振り下ろした。
 すると青い竜巻が発生し、仮面の男とレッツの間を目掛けて飛んできた。
 
「ちっ…」仮面の男は小さく舌打ちをしながら、すばやくレッツから離れた。
 しかし、立ち上がる体力すら残っていなかったレッツは
その場を離れられるはずはなく、ぎゅっと目をつむった。
 
 竜巻が地面に突撃したと思った瞬間、身体がふわりと浮いた気がして、
そっと目を開けてみると先ほどの少年に抱き抱えられていた。いわゆるお姫様だっこ状態。
 
「助けに来たぜ、お姫様」



to be continued...



★★

続く…らしいよ^q^

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